入出場一体型簡易改札機

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(写真は野蒜駅の簡易改札機。2015年9月21日撮影。)

 自動改札機の無いローカル線の駅でICカードに対応するために設置されている簡易改札機。通常は上の写真のように、入場用と出場用が背中合わせに設置されている。自動改札機のように改札内に入る・改札外へ出るという動線に合わせた設置なので、特に問題ない。

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(写真は桐生駅の乗り換え簡易改札機。2015年1月10日撮影。)

 上の写真は桐生駅のJR・わたらせ渓谷鐵道乗換用の簡易改札機。わたらせ渓谷鐵道はICカードに対応していないので、JR(写真手前)からわたらせ渓谷鐵道(写真奥)へ乗りかえる場合は出場用を、わたらせ渓谷鐵道からJRへ乗りかえる場合は入場用を利用する。この写真だけを見ると柵で仕切られて分かりやすい動線に見えるが、実際には全て柵で仕切られているわけではない。JRとわたらせ渓谷鐵道は完全に分離されていないので、JRの他ホームからの乗換などで階段を上がってくると、直接柵の向こう側に行くこともできる。そうすると、入場用と出場用の位置関係がおかしく感じられる
 他にも、ホームへ直接入場するような小さな駅だと、設置場所の都合で入場用と出場用が横並びになっている所もある。

 簡易改札機の標示を見れば入場と出場を間違うことはないはず。また、仮に間違っても、乗車する時に出場すれば未入場エラー、下車する時に出場すれば入場済エラーになるから、やり直せば問題ない。しかし、急いでいる時など間違ってエラーにも気づかないと後々面倒だ。

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(写真は西松井田駅の入出場一体型簡易改札機。2024年11月23日撮影。)

 初めて入出場一体型の簡易改札機を見たのだが、これは上記のような動線が分かりづらい場所や設置に制限がある場所に最適だ。ICカードが改札外の状態なら入場処理、ICカードが改札内の状態なら出場処理が自動的に行われるので、間違いが無い。
 さらに、鉄道会社側にもメリットがある。1台で済むからコストダウンになる。でも、一番上の写真の駅のように動線がはっきりしている場所で利用客がそれなりにいる所では使いづらくなるので、そういう所は従来通り入場と出場を別にする必要がある。この写真の西松井田駅も1箇所しかないホームへの狭い通路に設置されているので動線がはっきりしているが、利用客が少なくて入場客と出場客が入り乱れることがあまりないから1台で問題ないのだろう。

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